日曜日の恋衣 

青春期にあった恋愛のお話し
恋愛小説のブログです。
非現実の世界で生きるねこの
おはなし

日曜日の恋衣  完結

この物語は近所のねこを見ながら
考えていました。白いねこと黒いねこ
が楽しそうにいつも帰宅するといましたので(笑)


実在する人物こそいませんが、恋愛して会話の断片や
出逢えた人のかけらを集めてみました。これでいろんな
想いを浄化できたと思っています。


有難う、
そしてさよなら。また、思いつける可愛いものに
出逢ったら書きたいです。(笑)
毎日元気で頑張りましょう!


日曜日の恋衣 5-4

僕のことを少し話そうと思う。両親は生粋の
日本人で父は神奈川県の鎌倉生まれで母は東京生まれだ、。
二人は横浜にある国立大学で出会い結婚した。父は商社
の渉外部署部門でほぼ海外で生活する仕事人生を送った。
僕には兄がいて、山の手の大手弁護士事務所で勤務して
いる。頼もしい兄だが、一見とっつきにくく目つきはとても
鋭い。猛烈ながり勉タイプで試験や重要な日には、髭を生やし
寝食をわすれ取りつかれたように没頭する。ちょっと、tiねこ
に似ているタイプかもしれない。。
僕は次男で、兄が言うには
「syu,モデルでも食っていけるぞ。」といつかの従妹の結婚
式で冷やかされたものだ。ちょっとぞんざいな兄だが、根は正義感
で純粋なのだ。
僕は東京にいても、そういう外見的なことは全くこだわらなかった
が、tiねこといる間にも、いろんな女の子との摩擦はあったかな
と思う。今も何等かにつけて、そういう関係を求める女性もいるので
常に彼女もなく、一人でいる事はなかったかもしれない。女性は
どうして世話を焼いたり、甘えることが好きなのか理解に苦しむ事
もしばしばあった。兄も同様ステータスが邪魔しているようだったが。
tiねこが、うちに来た時も兄は、ぽかっと口を開けて、ずっとみていた
ものだが、いつしか扱いにも慣れて、tiねこにいろいろと赤くなりながら
話をしたり、世話を焼いたりしていたようだ。一回は、ソファでついうとうと
しているtiねこに、自分のグレーのブランケットを貸したものの、変な匂い
しないかな。と小心ぶっていたこともあるのだ。これには笑えたな。。


家族ともtiねこならではの、かわいさで人気を博していた。とくに母には
好評で、tiねこの料理は、簡単で材料も少ないのに工夫していて面白いと
言っていた。嫌味がないのだという。父には、tiねこの家電トークがつぼを
つかんでいて、二人で一眼レフで撮影した植物を現像して楽しそうに話していた
ことを思い出す。そんな君には幸せになってほしいと願ってなにがいけないん
だろう。僕が君に出来る事、それは君と博己の幸せを陰から支え、願うことなのだ。
それは今後も何があっても変わらないし、変われないさ。
それほど、君を別れても手放したくはないんだよ。


今回のことで、僕と家族はとても悲しんだし、かといって君を誰も責めたり
出来なかったんだ。君たちはとても博己を大切にすると約束をしてくれて僕の
仕事への理解も深く、情愛にも溢れていた。そんな君たちのことを悪くいう
つもりもなかったが、兄だけは冷静に物事捉えていて、しかるべき過程を教えて
くれた。このことには感謝をしたが、お互い最大限に傷が少なく済むように
親族ならではの配慮してくれて、僕たちは新しいスタートを決めていけたのだ。
金銭がらみのことは、多少なりともなくはなかったが、大したことにはならな
かったのだ。君も航先輩も非常に賢い部類の人間なのだ。


君たちの子供が、僕の博己と兄弟になってくれて
仲良く成長をしてくれることを今は信じて止まないよ。







日曜日の恋衣 5-3

博己が生まれて君にはとても感謝しきれなかった。
そんなに強くもない体で必死についてきてくれたんだ。


君の作るものはなんでも美味しかったし、仕事も
人生も充実していた。君と博己のことを考えて
渉外から本社に願いを出したのも後悔はしてはいなかった
が。。。僕にはやはり世界を飛び回り自分の持っている力で
何かをつかみ取り、部品を手に入れて、そして開発する
そういういわゆる技術人生が捨てきれないのだ。可能な
限り、世界を駆け回り自分の納得する仕事と情熱
を絶やしたくはないのだ。


君には航先輩のように、人の命に真摯に向きあい
そして学術的な冷静なそういう人生に寄り添う方が
似合っているのさ。君はわからないことも受け入れられる
強さのある人だから。それは僕が一番知っていることだ。
僕がサンディエゴに行くことで、きっと航先輩も君を
君の心を取り戻すことを考えると思うのだ。。


僕と君の子供の博己は、とても不憫に思う。だが、先輩と君の
ことだ、優しく強い立派な大人にしてくれるはずだ。裕福ですら
あるだろう。僕も影から博己を支えていきたい。


だから、あの時、君の家の前で、幸せになれよっていったんだ。
これが最後だと思っていたんだが。。
人を好きになることは、意外と儚いものだな。
君は、そういえばあの夏も
「航先輩が、好きかもしれない、が自分ではわからない」と
言っていたな。。
これは僕の負けなのか。。。